先日、ラングドックの生産者オリヴィエ・コエンがパリのエノコネクション事務所に自身の新ヴィンテージワインを持ってやってきました!
パリのスタッフたちと近況報告を兼ねてデギュスタシオンをしたオリヴィエ。
相変わらずの愛くるしいキャラクターが、久しぶりに皆の心を癒してくれました!
さっそく昨年から飼い始めた羊の話(笑)。。。数を増やし3匹から10匹に増やしたと写真を見せて報告をしてきました。
娘が生まれてから、もうすぐ3年が経つ。パパとしても急成長中のオリヴィエは、葡萄だけじゃなく愛情をかける存在が増えて楽しそう!
だけど、ワインに対する情熱は相変わらずで、畑に対しても醸造に対しても悩みが尽きません。。
今回も、たくさんのことが話題にあがりました。
酵母の活性化のため、畑の窒素量を増やしたく、いろんな豆類を植えてみたけど水分と栄養不足になり葡萄の収穫量が落ちてしまった。
2021年の課題は収穫量を取り戻すこと。そして、どうやって窒素量を増やすか。。。
後味が豆ってしまうことを防ぐためにSO2を添加するか?もしくは無添加にして出来るだけ瓶熟するための環境を整えるか。。
などなど。。。
ドメーヌを立ち上げた頃から続いている試行錯誤は継続中です!(笑)
修行時代にお世話になったアントワーヌ・アレナや、ムーレシップのアラン・アリエなど信念をもってワイン造りをしている先輩たちを尊敬し多くのことを学んできたというオリヴィエ。美味しいワインを造るために努力や挑戦を怠らない姿は、逞しさを感じます!
さて、今回一緒に試飲したワインは。。。
≪Ronds Noirs 2019≫
アルコール発酵も順調にすすみ、真っ直ぐな味わいのヴィンテージ。
Argeliers=Argile froid「冷たい粘土」という程、南なのに必ずのってくる酸。
これがオリヴィエのワインの特徴だ!と言えるほど心地よいフレッシュ感がバランスを保っています。シラーからくるアロマティックな香りが綺麗に感じられ、わりとタンニンもしっかりしています。
飲みやすいのに骨格がある、本来のロン・ノワールのキャラクターが健在です。SO2無添加。
娘LOUの名前を記載。LOU2020(瓶詰した年を表記)
≪L'Envolee 2019≫
昨年7月28日にタンク№8を日本用に瓶詰した。
今回は残っていた№8のタンクと№9を10月末にブレンドしたもの。
オリヴィエの醸造法はとにかくブレンド!料理のようにブドウを合わせ最高の味わいを見つけ出すこと。
今回も、ガールで収穫した濃厚でパワフルなシラーにフレッシュ感を与えるためダイレクトプレスしたジュースを添加。
イチゴやスグリなどの赤いフルーツと胡椒のような風味が口中に広がる。
長く残る酸と程よい苦味が印象的。
揮発も感じますが、逆に爽やかに調和がとれ、熟成度の高いシラーとバランスがとれています。
≪Cuvee Speciale NV≫
ソレラを造ろうと思い2018年と2019年を半々ブレンドし始めたキュヴェ。
2018年、2019年、2020年、そして今後も同じ区画で収穫した葡萄を同じ醸造方法で同じ量を足していく予定。
前回、同キュヴェで早飲みビュバビリテタイプだけじゃない、熟成タイプのクオリティの高さをしっかり表現してみせたオリヴィエ。
挑戦は続きます。自身得意の旨味の抽出に加え複雑味と深みをプラスした酒質は心に響く味わいです。
乞うご期待!です!
2020年、カリニャン・ブランを植えました。これはグザヴィエ・ルドガール氏の葡萄を接ぎ木して植えたもの。
奥さんのアレクシアは白ワインが大好き。
アレクシアのために美味しい白ワインをいつか造るんだと言っていたから、これも楽しみである。
今回試飲したワインは春ごろ日本に到着予定です。
皆さん、お楽しみに!
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